情報確認日:2026年10月11日。この記事の会議例は、整理方法を説明するために作成した完全な架空例です。実在する会社・人物・会議とは関係ありません。
文字起こしがあっても、決定事項と次の行動が混ざっていると、会議後に誰が何をするのか分かりません。
この記事では、会議記録を5種類に分け、担当者や期限が決まっていない項目も含めて実務で確認しやすい形へ整理します。
この記事でわかること
- 決定事項・ToDo・保留事項・確認事項の分け方
- 担当者や期限が決まっていないときの書き方
- 架空の文字起こしを仕事で使える議事録へ変える手順
- 生成AIへ渡せるプロンプトと、人が確認する項目
結論:決定事項とToDoを分け、未定を未定のまま残す
会議記録を読み返しても次の行動が分からない原因の一つは、決定事項とToDoが一緒になっていることです。まず、会議内容を次の5種類に分けます。
| 種別 | 意味 | 記録後の扱い |
|---|---|---|
| 決定事項 | 会議で結論として合意したこと | 決まった内容を明記する |
| ToDo | 誰かが実行する具体的な行動 | 行動・担当者・期限をそろえる |
| 保留事項 | 結論を出さず、条件や情報を待つこと | 判断条件と再確認時期を残す |
| 確認事項 | 担当、期限、事実などを確かめる必要があること | 何が未確認かを明記する |
| 情報共有のみ | 背景、進捗、周知など、行動を伴わない情報 | 必要な範囲だけ要点を残す |
「決まった」「実行する」「まだ決めない」「確認が必要」「共有だけ」を分ければ、AIの出力に存在しない決定やToDoが混ざったときも見つけやすくなります。
決定事項とToDoの違い
決定事項は「会議で合意した結論」
決定事項は、開催日、採用案、使用する資料など、会議で結論が出た内容です。決定しただけで作業が発生しない場合もあります。
たとえば「社内勉強会は11月20日に開催する」は決定事項です。一方、「案内文を10月18日までに作る」は誰かの行動なのでToDoです。
ToDoでは「行動・担当者・期限」を確認する
ToDoでは「行動・担当者・期限」の3点を確認します。会議で決まっていない項目は、AIに補わせず「未定」と明記します。
ToDoの確認項目:行動・担当者・期限
| 書き方 | 例 | 問題 |
|---|---|---|
| 曖昧 | 案内文を準備する | 誰がいつまでに行うか分からない |
| 明確 | 広報担当が案内文の初稿を10月18日までに作成する | 担当と期限を確認できる |
| 未確定を明示 | 会議室Aの空きを確認する/担当:総務担当/期限:未定 | 期限の確認が必要だと分かる |
作業の完了条件も重要な場合は、「どの状態になれば完了か」を補足します。ただし、会議で決まっていない条件をAIに作らせないでください。
担当者や期限が決まっていないときの書き方
担当者や期限が明言されていなければ、空欄にせず「未定」と書きます。そのうえで、確認すべき内容を別に残します。
書き方の例
- 行動:会議室Aの空き状況を確認する
- 担当:総務担当
- 期限:未定
- 要確認:いつまでに確認するかを決める
担当者も決まっていないなら「担当:未定」とします。「会議に出席していた」「その業務に詳しそう」といった理由だけで、AIが担当者を割り当ててはいけません。
架空の会議例:社内ミニ勉強会の準備
以下は記事用に作成した完全な架空の会議です。役職名も説明用であり、実在する組織や人物を示すものではありません。
進行役:社内ミニ勉強会は11月20日の15時から16時で進めます。
広報担当:案内文の初稿を10月18日までに作って共有します。
総務担当:会議室Aの空きは確認しておきます。
参加者A:オンライン併用案は検討します。
進行役:当日は備え付けのプロジェクターを使います。追加マイクの購入は、予算を確認して次回までに決めましょう。
参加者B:誰か参加者リストを整理できますか?
進行役:次回会議は10月21日です。そこで会場とオンライン併用の可否を確定します。
進行役:参加予定者は現時点で20名です。
文字起こしから決定事項・ToDoを抽出する
架空会議を5種類に分けると、次のようになります。「根拠」は、元の発言へ戻って確認するための短い引用です。
| 種別 | 内容 | 担当 | 期限 | 根拠 | 要確認 |
|---|---|---|---|---|---|
| 決定事項 | 社内ミニ勉強会を11月20日15時〜16時に開催する | ― | ― | 「11月20日の15時から16時で進めます」 | なし |
| 決定事項 | 備え付けのプロジェクターを使う | ― | ― | 「備え付けのプロジェクターを使います」 | なし |
| ToDo | 案内文の初稿を作成して共有する | 広報担当 | 10月18日 | 「10月18日までに作って共有します」 | なし |
| ToDo | 会議室Aの空きを確認する | 総務担当 | 未定 | 「空きは確認しておきます」 | 期限を決める |
| ToDo | オンライン併用案を検討する | 参加者A | 10月21日の次回会議まで | 「オンライン併用案は検討します」 | なし |
| 保留事項 | オンライン併用するかどうか | ― | 10月21日の次回会議 | 「次回会議で確定」 | 検討結果をもとに決定する |
| ToDo | 追加マイクの予算を確認する | 未定 | 10月21日の次回会議まで | 「予算を確認して次回までに決めましょう」 | 担当者を決める |
| 保留事項 | 追加マイクを購入するか | ― | 10月21日の次回会議 | 「予算を確認して次回までに決めましょう」 | 予算確認後に判断する |
| 確認事項 | 参加者リストを整理する担当者と期限 | 未定 | 未定 | 「誰か参加者リストを整理できますか?」 | 担当者・期限を決める |
| 決定事項 | 次回会議を10月21日に開催する | ― | ― | 「次回会議は10月21日です」 | なし |
| 情報共有のみ | 参加予定者は現時点で20名 | ― | ― | 「参加予定者は現時点で20名です」 | なし |
この表では、「確認しておきます」は行動が明言されているためToDoにしました。ただし期限は補完していません。「誰か対応できますか?」は担当者が決まっていないため、ToDoではなく確認事項です。
曖昧な発言をどう扱うか
| 発言 | 基本の扱い | 記録のポイント |
|---|---|---|
| 検討します | 保留事項 | 何を検討するかは残し、行動として確定するまでは保留にする |
| 確認しておきます | ToDo | 話者が担当と判断できるか確認し、期限は勝手に作らない |
| できれば来週まで | 期限候補 | 確定期限として扱わず、「来週まででよいか要確認」とする |
| 誰か対応できますか? | 確認事項 | 担当者が決まるまでは確定ToDoにしない |
| 次回までに決めましょう | 保留事項 | 決める期限はあるが、実行担当と判断材料を確認する |
「検討」「できれば」「予定」「候補」といった表現を削って断定文へ直すと、会議で決まっていない内容が決定事項に見えてしまいます。AIには、曖昧さを残したまま分類させます。
生成AIへ渡すプロンプト
次のプロンプトは、ChatGPTを含む生成AIで使いやすい汎用形です。会社の会議記録を外部AIへ入力してよいか、勤務先の情報セキュリティ規程を先に確認してください。
以下の会議記録を、仕事で確認しやすい形に整理してください。
【分類】
1. 決定事項
2. ToDo
3. 保留事項
4. 確認事項
5. 情報共有のみ
【ルール】
- ToDoは「行動・担当者・期限」の3点で整理する
- 会議記録に書かれていない担当者や期限は推測せず「未定」とする
- 「検討」「できれば」「予定」「誰か」など曖昧な表現は、確定事項へ言い換えない
- 提案と決定、肯定と否定を区別する
- 1つの行には1つの事項だけを書く
- 元の発言を短く「根拠」欄に残す
- 情報が不足する項目は「要確認」に何を確認すべきか書く
【出力形式】
| 種別 | 内容 | 担当 | 期限 | 根拠 | 要確認 |
【会議記録】
[ここに会議記録を貼り付け]
会議が長い場合は、文字起こし全体を一度に渡す前に、機密情報の除外と入力上限を確認します。
AIの抽出結果を確認するチェックリスト
AIの表は整理の下書きです。確定議事録として共有する前に、人が次を確認します。
- 決定事項と提案が混ざっていないか
- 担当者が会議で明言されているか
- 期限の日付や「まで/以降」が正しいか
- 金額、個数、割合などの数字が原文と一致するか
- 人名、部署名、製品名などの固有名詞が正しいか
- 「しない」「見送る」などの否定表現が落ちていないか
- 保留事項が確定ToDoへ変わっていないか
- 担当・期限をAIが勝手に補完していないか
会議後に使える確認表
- 決定したことは何か
- 誰かが実行する行動はあるか
- 担当者は明言されているか
- 期限は明言されているか
- 担当者・期限が未定の項目を「要確認」に移したか
- 保留事項や提案をToDoにしていないか
- 次回までに確認する事項は何か
- 関係者へ確認してから確定版を共有したか
文字起こしツールを選ぶ場合
この記事の方法は、どの文字起こしツールで作った会議記録にも使えます。まだ文字起こし手段が決まっていない場合は、利用条件に合わせて選んでください。
- 60分会議を無料で処理できる条件:無料AI議事録サービスの60分対応比較
- アプリ中心か専用端末かを比較:NottaとPLAUDの比較
- Nottaの無料枠と有料化の目安:Notta無料版・有料版の違い
ツールがAI要約やToDo抽出に対応していても、担当・期限が元の会話に存在するかは人が確認します。
よくある質問
「検討します」はToDoですか?
それだけではToDoとは限りません。誰が何を検討するかが行動として明言されていればToDoとして整理し、担当者や期限が決まっていない項目は「未定」とします。行動自体が確定していなければ保留事項として残します。
担当者が未定のまま議事録を共有してよいですか?
未定であることを明記して共有する方が、推測した担当者を書くより安全です。ただし放置せず、担当者を決める場や確認先も記録します。
AIだけで決定事項を自動判定できますか?
整理候補は作れますが、最終確定は人が行います。提案、冗談、否定、条件付きの合意を誤って決定と判定する可能性があるため、根拠となる発言へ戻って確認してください。
全文の文字起こしがなくても使えますか?
会議メモでも使えます。ただし、記録されていない発言は抽出できません。担当者や期限を確実に残したい場合は、会議中に復唱して確認し、メモへ明記すると整理しやすくなります。
議事録には会議中の話題をすべて入れるべきですか?
目的によります。行動管理が目的なら、決定事項、ToDo、保留事項、確認事項を優先し、情報共有は業務判断に必要な要点へ絞ります。逐語録が必要な場合は別ファイルとして保持すると管理しやすくなります。
まとめ:AIには整理させ、存在しない決定は作らせない
議事録を仕事で使える形にするには、決定事項とToDoを分け、ToDoを「行動+担当者+期限」で記録します。担当者や期限が決まっていなければ「未定」とし、確認事項として残してください。
生成AIは長い文字起こしを表へ整理する補助になります。一方、会議になかった担当者、期限、決定を補う役割ではありません。根拠欄と確認表を使い、人が原文へ戻れる状態で運用しましょう。
